蛯原さん
Q:スリービーさんの事業の全貌を教えてください。
“事業の全貌”というと大げさかもしれない。でも、これまでのインタビューではお店の人気商品のことばかりを取材してきた感がある。スリービーさんって、会社(事業)としてはどんなことをしているのだろう。ペットグッズの販売だけではなさそうだし…。ふと素朴な疑問がアタマをよぎった。滋賀県に本社があり、そこでさまざまなものを企画製造しているということはおぼろげながら聞いていた。会社全体の事業としてはどんなことをしているのか?今回のインタビューではそのあたりを聞いてみようと思った次第である。
A:ペットフードの開発からイベントでの出店まで、いろんなことをやっています。
蛯原さん:わたし自身が会社でやっていることをお話していくと、事業の全貌がわかるかもしれませんね。もともと10年くらい前は、鹿児島の飲食店で働いていました。そのころ常連だったペットフード関連の会社の社長さんがうちを手伝ってほしいということで、なんだか面白そうなのでこの業界に入りました。そして、3年くらい前にスリービーへ入社しました。誘われたのは、魚や肉のさばき方など調理技術や知識が役立つというのがあったからだと思います。ペットフードの中でもいまやっているのは、犬用のおやつの開発と製造です。全国に10社くらいの加工所と取引があり、できあがったものをチェックする仕事です。材料の仕入れには直接関わります。漁師さんからサメを買い取って、それを腑分けしてジャーキーや骨煎餅など部位に合わせて加工してもらっています。サメという素材は船の中ですぐに処理したものでないとアンモニア臭がするんです。買い付けの際に素材の目利きをするのに、前職が役立っています。犬って味覚はないんですよ。でも、開発したものは、必ずじぶんで食べてみます。ペットとはいえ、生き物が口にするものだから、安心安全なものであることが大前提です。“人間が食べられないものをペットにあげてよいのか”というのがありますもんね。
それに、表現は悪いですが、「ペットフードなんて悪い肉を使っているんじゃないの?」という偏見を払拭したいですからね。スリービーの会社としての主力商品はペットフードではなくて、雑貨になります。滋賀の本社1階と、ここ神戸のふたつのお店以外ではオンライン販売とイベントでの販売です。ペット博覧会やマルシェなどのいろんなイベントに、商品を持って出掛けていくわけです。イベントに出店する理由には、うちのことをもっと知ってもらいたい、認知度を上げて、ECサイトに繋げたいという想いがあります。お店はお客さまに来ていただかなくては成り立たない、「待ち」の商売です。だから、お客さまが来てくれるような場へ「出かけていく」商売をしたかったのもあります。ペット博覧会にはもう10年くらい出続けていますね。商品の販売事業としてはいま申し上げた2つのお店、ECサイト、イベントへの出店。そして、OEMでの卸業があります。

OEM事業で「オリジナル商品をつくりませんか」という提案をしています。商品としてはキーホルダー、ステッカー、シールなどのオーナーグッズ(ペットの飼い主が使うもの)ですね。おやつ缶のデザインもあります。「オリジナルなデザインが可能ですよ」というのが売りになる商品です。こういうものが、最近はミニマムではじめられるようになってきているので、個人ビジネスでもできてしまう時代です。とは言え、なんといってもデザインの良さが弊社の強みだと思っています。ペットオーナー層のメインである40〜50代の女性を意識して、デザインをやっています。この業界は新商品を出し続けていかないとお客さまが途切れてしまいますから、社長を中心にみんながワイワイガヤガヤと、好きにアイデアを出し合っています。ペットの商品ですからねえ、堅苦しい会議じゃないからこそ、売れる商品アイデアが出るんでしょうね。
うちで制作しているのは基本的に犬のみです。猫は仕入れのみです。どちらも、パイがどんどん大きくなっています。右肩上がりと言えますね。いま考えているのは“うちの子ステッカー”と言って、写真からステッカーがつくれるものです。データをオンラインで入稿してもらえば、自宅に届くようなシステムです。それに、いまはまだ売り出していませんが、3Dプリンターでフィギュアをつくりたいです。これは、需要が高いと思います。ただ、売れるだろうけど量産ができないのがネックですね。ドットで描いたペットの絵も良いんじゃないかと思っています。やりたいことは、いろいろあります。
やりたいことをやり続けるために、これからは、インスタグラムでイベント情報や商品情報をどんどん発信して、お店への来店促進に繋げていきたいと思っています。

本日は、ありがとうございました。ペット大好き(とくに犬が)としましては、興味深いお話ばかりでした。楽しかったー。とくに、開発中のドッグフードを自ら試食するという話は感激したし、共感しまくりでした。ペットグッズの開発アイデアを考えるって、楽しそうです。そこへぜひ呼んでほしいと思いましたー(なんや!売り込みかい??)あー、しばらく犬と暮らしていないなあ。また、犬が飼いたい!
インタビュー&ライティング 田中有史