代表取締役 沖建一郎さん
ゴルフメーカーで営業職についた後、そのメーカーが開いたインドア練習場でインストラクターを10年近く務める。2011年5月、広島でクラブの修理や調整、地クラブの販売を展開するゴルフ工房をスタート。広島で実績をつんだ後、メーカー時代に赴任経験があり“第二のふるさと”と呼ぶ福岡へも出店。2023年5月、「物件情報探しが趣味」という沖さんが「うちの業態にとっては日本一の物件」と惚れ込んだ、この場所に出店した。
Q:このお店にしかない売り物とは。
ゴルフをしない(できない?)わたしにとって、この店の取材は緊張する。どう緊張するかと言えば、答えは簡単。話し手の言うことが理解できなかったら、どうしようということに尽きる。だって、理解できなかったら、文章にすることができないですもんねえ。それは、困る。とは言え、インタビュー中に質問ばかりするわけにいきませんしねえ。ところが、ところがですよ!沖さんが話すことはわかるのです。もちろん、知らない言葉もでてきます。でも、そのときはグーグル先生に頼ればOK!この、“わかる(わかった気になる)”って大事ですよね。わかることは意欲に直結し、向上心につながる。つまり、練習がつづく。だから、沖さんから話を聞く方は、スコアにあらわれるのではないかしら。そうです。数字につながる理論こそ、このお店にしかない売り物です。では、お話を聞いていきます(やっぱり、ドキドキ…笑)。
A:理論を知り、データを数値化することで、スコアを確実にアップさせることです。
沖さん:プロのコーチはスイングを教えます。でも、わたしはそこをしません。理論と数字がわたしの持ち分です。ゴルフだけではなく、いろんな個人スポーツで、いまはスタッツ(個人のパフォーマンスを数値化した統計データのこと)が出ますよね。ゴルフの場合ですと、ドライバーの飛距離、フェアウエイキープ率、パーオン率、平均パット数など、スコアに関係するさまざまな数値データがあります。プロはスタッツが出ますが、出ないならじぶんで付けると良いですね。どこをどのくらい伸ばせばスコアが伸びるのか、わたしは各数字を分析して的確にお伝えします。どれをどのくらい伸ばせばよいのか。そこに気づけば目標が持てます。
あとは、じぶん自身で考えて練習でフィードバックしていけば、スコアが伸びない原因が修正できます。ゴルフという競技は5種類のゲームが入っているようなものです。ドライバーの距離を競うゲーム、フェアウェイをキープするゲーム、グリーンに乗せるゲーム、そこからの寄せと言いますかアプローチしていくゲーム、そしてグリーンに乗ってからのパットゲーム。その5種類がスタッツになるわけですが、ゴルファーにとっては一番重要な数字ですよね。そこはもう良いはずなのに、ドライバーの飛距離を 1ヤードでも飛ばそうとそこばかり練習するプロが結構います。5つのゲームと言いましたが、その五角形の中で言ったら、飛距離はもう合格点へ行っているのにまだ飛ばした方がスコアは良くなると思っているプロとかジュニアもいるわけです。伸ばさないといけないところを伸ばしてないということですね。伸ばすべきところを伸ばすという、当たり前のことを知ると、スコアは劇的に良くなります。
このお話はつまり、「来店目標をちゃんと持って来てください」ということなのです。逆に言えば、うちは次からの来店目標を与えることができる店とも言えますね。オープンして3年目になり、京阪神地区で知名度はずいぶん上がってきたと思います。それも、アマチュアランキングで上位にいるうまい子(中学生、女子アマなど)が集まる店という評判になっていると思います。でも、本音を言えば、パーツメーカーですから、クラブを組み立てて販売することをもっと伸ばしていきたいです。パンティングスタジオなので、現状はパターの人気は高いです。パッティングセミナーをやってもキャンセル待ちになるほどです。パッティングレッスンが増えるとクラブフィッティングができない。そこがいまの、悩みです。フィッティングに関しては、わたしだけでなく久保田店長もしっかりとできます。彼はプロを目ざしていた過去もあり、ティーチングの資格もありますし、クラブの組み立ても丁寧にできます。これからは、わたしの理論と数字分析に加え、久保田店長のフィッティング技術を組み合わせて、うちだけのさらなる魅力にしていきたいですね。そしてゴルフバッグを持ってくるお客さんを増やし、その方の道具を数値データ化したいと考えています。道具のことを知ってもらい、そしてスタッツ分析で伸ばすべきところを知ってもらい、このエリアの方々の競技レベルの向上に繋がっていけば嬉しいですね。

ほら、難しい専門用語もでてきたけど、今日もなんとなくわかってしまいました。沖さんの「気づきを与える」理論と話法はすばらしいです。わたしのような素人にも理解できるのですから、プレーをしている方にはもっと深く理解できるはず。ぜひ、ここへ来て、じぶんの克服すべきところを見つけましょう。きっと、ゴルフがますます楽しくなっていきますよ。知ると、楽しい。知って伸びると、もっと楽しい。今日はそんなお話でした!
インタビュー&ライティング 田中有史