代表取締役 大熊直子さん
父である先代の後を継いで現職となった2代目社長。見るからにアクティブでスマートな女性経営者である。テキパキとスタッフに指示を出し、いつも動いている印象しかない。自ら買い付けのために、何度もイランの倉庫(生産した絨毯を集めた集積所)へ出かけて現地との関係を築いている。
Q:ゾランヴァリギャッベの真の魅力とは?
今回は大熊社長からゾランヴァリギャッベのことをいろいろと教えていただけるということで、まずは読者の皆さんと一緒に予習をしておきましょう。いまではかなり耳にするゾランヴァリギャッベですが、正直に申しましてワタシ、くわしくは理解できていません。皆さんも同様かと思います。「ゾランヴァリギャッベのゾランヴァリとは、イランのゾランヴァリ社のこと。そしてギャッベとは、イラン南西部に住む遊牧民によって織られる“毛足の長い絨毯”のこと」である。近年、アートとしての魅力が注目され、雑誌やTVなどでも良く紹介されている。絨毯ギャラリーでは昨年12月放送の「マツコの知らない世界」に大熊社長が出演している。さあ、予備知識ができたところで、奥深いゾランヴァリギャッベの魅力を大熊社長から存分に語っていただこう。
A:すべてが手づくり、芸術性の高い文様、3世代100年にわたって受け継ぐことができる耐久性です。
大熊社長:最近はゾランヴァリギャッベが雑誌やテレビで取り上げられることが増えてきたせいか、認知はずいぶんあがってきていると思います。でも、おっしゃるように、まだまだゾランヴァリギャッベの本当の魅力は伝わりきれていなのではないでしょうか。今日は、ゾランヴァリギャッベの魅力を中心にお話したいと思います。ゾランヴァリギャッベの定義は、まず、いまでも遊牧民が織っていることにあります。すべて手づくりです。都市部で織られているものには図柄の下絵的なデザインペーパーがあり、そのとおりに織っています。でも、遊牧民にはそんなものはありません。ざっくりとこんなものを織ってほしいという提案をもとにみずからのイメージで織っていきます。使っている糸は均一ではなく、じぶんたちで紡いだ太さもバラバラのものを使っています。だから味があり、芸術的な文様になっているのです。そして、何よりもとても長く使える耐久性が魅力なのです。大げさではなく3世代100年に渡って使えます。だから、値段は少し高いかもしれませんが、それだけの価値はあります。一枚が一生物というわけです。一度使っていただくと、その良さがわかっていただけます。

お客さまがゾランヴァリギャッベと一生のお付き合いをはじめる、最初の一歩の背中を押すのがわたしたちの仕事であり役割でもあると思っています。うちはゾランヴァリギャッベの日本総代理店をしています。ですから、高品質なゾランヴァリギャッベを日本一在庫しています。そればかりか、ペルシア絨毯全般を直で輸入しています。もちろん、すべて現地で買い付けています。さらに特筆すべきは、うちの販売スタッフは全員が“絨毯アドバイザー”の資格を有しています。いま全国で80人の有資格者がいますが、うちにはそのうちの6人がいます。資格を取得するためには日本で2週間、現地で1週間の研修を受けます。ペルシア絨毯の基礎知識、歴史、文様の謂れや意味などを学習します。なぜ、そんなことをするかと言えば、怪しい販売員にならないためです。現地を見てそのままを話せる人材を育てているわけです。
良いペルシア絨毯と出会うためには、まずたくさん見てください。そして、質問や疑問にちゃんと答えられる販売員から買ってください。冒頭に申しましたように、すべてが手づくりですから、同じものは一枚もありません。色もデザインも一枚一枚が異なります。つくっているエリアが違えば、特長も違います。お客さまがビビビと感じた一枚、こころに響いた一枚を選ぶお手伝いをします。ここへ来ていただければ、ゾランヴァリギャッベと付き合いはじめる最初の一歩の背中を押してさしあげます。認知があがり人気になればなるほど、ギャッベ風も増えてきます。繰り返しになりますが、ちゃんとした会社を選び、正確な知識と情報量を持った信頼できる販売員から買ってほしいと思っています。

大熊社長からペルシア絨毯愛を熱く語っていただきました。絨毯ギャラリーさんのスタッフは平均年齢40歳と若い。でも、全員が現地へ数回は行っているとのこと。ぜひ、リアルな現地の様子を交えたお話を聞いてみてください。お客さまには主婦の方も多い。スキルは場数という大熊社長ご自身が子育てもふくめて、ひと通りの経験をされてきたので主婦目線での話題にもしっかり対応してくれる。そして、このお店は「明るく楽しい接客がモットー」だそうだ。販売に結びつかなくても、お客さまが楽しんで帰ってくださったらOKとのことだ。さあ、楽しい時間を期待してご来店ください。本日は、ありがとうございました。
インタビュー&ライティング 田中有史